車を変えたって~話を前回させていただきました。
なので休みといえばどこかに行きたい!
のです。

どこ行こう?

残念ながら川はもう禁漁です。
紅葉にはまだ少し早い。



そこで、
そうだ、
あそこ行こう!

で、
行ってきました豊田市美術館です。

 

 

 

まあ、
ドライブには少し近いのですが・・

 

 




もちろん私、絵画鑑賞大好きです。
自分も絵を描く趣味がありますし・・
何しろ大学時代は美術部でしたし。
だからどこかに観光に行けば大抵はそこの美術館に寄ります。

ただ、
それだけではない。
そう、
我々の場合、美術館の建物も見に行くわけです。
どちらかと言えばこっちの方が主です。
美術館の建物はどこも建築家が自身の能力の全てを注ぎ込んで設計します。
何しろ「美」を展示する建物ですから、
建物もその「美」にふさわしいものでなければなりません。

なので、
展示と共に建物を鑑賞したい!
ちゅうわけです。



本当にいつかは私もどこかの美術館の設計をしてみたい!
ってのが今の私の夢でもあります。



そこで、
豊田市美術館です。
1955年に谷口吉生さんの設計で完成したモダニズムの美術館です。

谷口吉生さんはお父さんも谷口吉郎さんという大建築家でその息子さんです。
まだまだ現役のバリバリで私らなんかとは月とすっぽんくらい違う凄い人なんですが多々美術館や博物館なんかの設計をされていて最近ではニューヨークの近代美術館なんかが有名です。

若い頃はお父さんの谷口吉郎さんなんかも憧れの建築家のお一人でしたね。



実はこの美術館完成した当初から何度か見に行ったことがあります。

 

 

 

 

なので、
今回は展示美術や建物を見に行ったわけではありません。


フランク・ロイド・ライト展が始まったので・・

それを見に行きたかったのです。

 

 

 



フランク・ロイド・ライト
建築に興味ない人でも名前くらいは聞いたことある方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

ル・コルビュジエ、
ミース・ファン・デル・ローエ、
フランク・ロイド・ライト、
の3人、
「近代建築の三大巨匠」
と言われる大建築家の一人です。

大きな建築だけでなく住宅建築なんかも素晴らしい業績を残された建築家で、新古典主義というゴテゴテ装飾建築が当たり前の時代に幾何学模様などを取り入れたり・・
まあ、
そんな話はいいか・・

 

フランク・ロイド・ライトって名前なんか知らなくても、

あの窓や柄模様のデザインとかその照明器具の形とかソファーや椅子のデザインとか、

たぶん見たことのない人はいないと思います。


興味ある人は見に行くか、
ちょっと検索してもらえればごまんと出てきます。



有名な建築では、
といっても沢山ありすぎるので、
そう、
彼はしばらく日本にも滞在していくつもの建築を残しています。

日本にある建築で有名なのは、
犬山の明治村に一部移設されている「旧帝国ホテル」

 

 

 

東京豊島区にある「自由学園明日館」

 

 

 

芦屋にあり今はヨドコウ迎賓館になっている「旧山邑邸」

 

 

 

などなど。

「旧帝国ホテル」「旧山邑邸」は見たことあるんですけどね。



特に「旧帝国ホテル」なんかは関東大震災の際に廻りの建物が何もなくなってしまっていても無傷でポツンと建っていたなんていうくらい構造的にも優れた建物だったのに取り壊されてしまって・・

今でも残っていれば間違いなくコルビジェ「国立西洋美術館」同様に世界遺産になっていたことでしょう。
いやいや重要文化財なんかにもなっていたかも?

ただ、
何とか残したいという人々の熱意から玄関部分だけは愛知県犬山の明治村に移設されています。

この明治村って私の実家から近いので学生時代何人も友達を家に泊めて見に連れて行ってやった物です。



私、そんなこんなでこのフランク・ロイド・ライト大好きなのです。

特に私が好きなのは、
「落水荘」

 

著作権の関係でしょうか、残念ながら写真がない。下記からどうぞ。

 

 

 

「グッゲンハイム美術館」

 

 


学生の頃初めて見て知ってスッゲーって感動してました。



いや、
なんと長い前置きになってしまいました。
まあ、
ようするにそのくらい好きなフランク・ロイド・ライト展に行ってきた、
っちゅうわけなのです。

 


 


建築家の展示会っていったって実物を美術館に持ってきてみせるわけにはいきません。
なので、
一部のパーツなんかを見せることが多いようなのですが、
今回はそれも難しかったようです。

何しろ世界の大建築家ですからそのパーツが全て各国の文化財だったりしますし、
まあ、
そうならないのは先進国では日本くらいのもんです。

持ってくるということはその元の建物から取り外すということになってしまいますので。

なのですが、
図面がたくさんありました。
なんかパースが多かったですが、
一般の方がたくさん見にいらっしゃる展示会ですからそのほうがわかりやすいということもあったのでしょう。

私としてはもっと詳細図なんかがディテールなんかが見たかったな、
なんて思いますが。



それでも非常に面白かった。



当時は今みたいにCADとかなかったしドラフターなんていう製図機器なんかもロトリングなんていう製図ペンもなかった時代によくもまあこんだけカラス口で描いたもんだっ!
1枚描くのにどんだけ時間かかったんだろう?
なんて感心してしまいます。

なんか、
それだけものすごい意欲みたいなものを感じます。



図面っていってもそれぞれが小さいので、
いやいや図面自体はA2とかA1とかA0とか図面としては大きいのですが、
美術館のスペースにしたらそれぞれが小さい。

それでか説明文がいっぱい書いてあります。
一生懸命読むのですがね、

なんか良いことしか書いてないね~
まあそうか。



なんかガイドみたいな人もいましたけど、
やっぱり良いことしか言わないのんねって。



なので、
女房殿には私がガイドとしていろいろ教えてあげました。

師匠の仕事勝手にとって出てっちゃったんよ~
とか、
不倫していられんくなって逃げ出したんよ~
でもそのおかげでこれが出来たんよね~
とか。

ま、
いらんこと教えてあげたわけです。



最後にショップで・・

高い!
高すぎる!
なんだこの値段は!
しおりが1枚何千円!

フランク・ロイド・ライト財団はいったいいくらぼったくってんだ?



ま、
仕方ないか、
で、
せっかくなのでグッゲンハイム美術館のエスキス図面ポスター1枚購入して帰ってきました。

今、
事務所に飾ってあります。

 

 

 


見たい人はどうぞお越しください。
いらんことも教えてあげます。

 

 

 

 

Atelier繁建築設計事務所HP
http://ateliershigeru.com
よもやま建築日記~家づくりの現場から~
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